小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

アメリカのサウナ文化:フィラデルフィアのサウナ

フィラデルフィア旅行の個人的メインイベント、Southampton Spaへの訪問を終えたので、感想をまとめておきます。2023年現在、フィラデルフィアエリア唯一のロシアンサウナ(バーニャ)らしいです。

施設面諸々のメモ
  • 男女共用、水着で入るので水着持参必須。
  • サウナの種類が多い。Russian dry saunaとwet saunaが対になっていて、これがメイン。その他に、遠赤外線、ハマーム、スチームサウナもあった。
公式HPより(左:Russian Sauna、右:水風呂)
  • Russian dry saunaとwet saunaはそっくり、構造もサウナストーブも同じ?な気がする。Dryの方が設定温度高く、Wetの方が湿度が高い。どちらも室内は3段になっていて、20人以上収容できそう。どちらも快適に発汗できるけど、自分はWetの方が好み。ドライの方は確実に100度はあると思う。110度ぐらいと書いている記事もあった。皆サウナハットを被って、熱から頭部を守っている
  • 水風呂は140cmぐらいの深さで、14度ぐらいにキンキンに冷えている。その手前、シャワースペースで冷えたバケツ水が被れるので、サウナ→バケツ水→水風呂のタイムロスも少なく、動線も完璧。
  • サウナ空間の真ん中に、20mぐらいのプールがあり、キッズが楽しそうに泳いでいる。それを囲むようにテーブルと椅子が設置。
  • 唯一改善するならば、整い椅子。普通の椅子しか置かれてないけど、寝そべることが出来れば尚良し。
  • 食事はロシア系中心。ビーフストロガノフや水餃子、羊のピラフ等が並ぶ。20ドル〜の価格設定のものが多く少し高いかなと思ったけど、クオリティと量は良かった。ロシア飯系の方を頼んだ方が良さそう。
その他メモ

従業員はロシア系(より正確には旧ソ連の国々系)。英語が怪しい方もちらほらいた。客も旧ソ連の国々の人が多く、注意書きは英露併記。ロシア語がそこかしこで聞こえる。フィラデルフィア一円に2-3万人程度いる、ロシアコミュニティのハブになっている模様で、HPに以下記載があった。

Local Russians were ecstatic when the spa opened, Nayflesh said. Many had been traveling to New York regularly to enjoy the familiar bath experience.

With all the immigration we've got people from all the former Soviet Republics, Azerbaijan, Uzbekistan, Moldova, Tajikistan, Ukraine, all over.

2006年のオープンに際して、地元メディアに何度か取り上げられており、オーナーのサウナ愛が伝わってくる。アメリカ人にサウナの良さを説明する時、こういう言い方すれば良いんだな、と参考になった。一部抜粋。

You will sleep eight hours, like a baby

We will teach the Americans how to relax
To Nayflesh, the best part of the spa is that all people are treated as equals.“Everybody's the same,” Nayflesh said. “There are no rich, no poor, no government, no governed. Everyone wears the same clothes.”
It's going to take 5-10 years off your age. Believe me it's really pleasant and you sleep like a baby I've got to add that too.
Russian tradition...It's very hot...And we've got special hats for that. Your hair gets hot. REALLY hot. Like boiling temperatures. The Turkish bath, people like to come in when its at minimum 195. No, it doesn't sound pleasant but finally I tried it&it's relaxing. Toxins come out, it's good for blood pressure.Some say the dramatic shift from hot to cold is healthy because it increases circulation and removes toxins from the body.People with heart conditions or who are pregnant are warned to stay out.

アメリカにおけるサウナの広がりの経緯について記載を発見。元々、大都市のロシア系ユダヤコミュニティの間で広がったそう。デトロイトのサウナの名前も、そういえばSchvitzだったな。

But Southampton isn't really a spa, it's a schvitz (Yiddish for "sweat," the word acts as both a verb and a noun). Banyas (which are recorded in Russia as far back as the 11th century) first proliferated in the Russian-Jewish communities of New York, Philadelphia, Chicago and other large cities, mainly because tenements lacked bathing facilities.

 

当面のキャリア・勉強計画

前回に続き内省・自分語り系の記事です。先日、2023年のパフォーマンスが上司から言い渡され、差し当たり無難な評価だったので仕事は失わず一安心。そしてすぐさま会社はThanksgivingのホリデーモードに突入。仕事がスローダウンする中で、来年に向けて何をしようかと考えていました。

社内転職活動

さて、今年の途中から薄々思っていたところではありますが、今の所属チームの役割、事業の状況、上司等諸々踏まえて自分にとってベストな環境ではないと感じており、可能であれば来年早々に異動出来れば、というのが今回のメインテーマです。その結論に至るまでの考えを整理していきつつ、具体的にどんなアクションを取るか、というのを書き残しておきます。

まず2点、チームの状況を指摘しておきます。

  1. プロダクト軸で浅く広い機能をカバーし、注力する機能が頻繁に移る
    今年の仕事を振り返ると、異動当初は既存ProductのパフォーマンスのReportingに始まり、営業支援施策の検討、現在は新規Productの検討と目まぐるしくカバー領域が移りました。その背景には、この事業が比較的若いノンコアビジネスであり、また経済のスローダウンに伴い成長が鈍化してきた、という点があります。ノンコア故にコア事業程の人的リソースが割かれずに機能(Pricingや営業支援、マーケ等々)毎のチーム形成ができない、また成長のテコ入れの為に組織体制が頻繁に変わっています。
  2. 上司の得意技も定まっていない
    入社以来一緒に働いている上司はソフトスキルに長けたリーダーシップに溢れる人ではあるのですが、今のRoleでの経験は長くなく、明確な得意分野がある、という方ではありません。チームの役割が頻繁に移る中、彼自身もキャッチアップから入り、その下で働くアナリストは初期検討的な分析をする時間が長くなっています。上手く分析が設計されないまま、最終的に彼の裁量で駆け足で最終プレゼンが作られ、ヌルっとプロジェクトが終わり実行が有耶無耶、ということが何度か繰り返されました。

上記は、今の会社での泳ぎ方を熟知してチーム外から案件を持ってくる+偉い人と話をつける、という動き方が出来る人だったり、既に得意分野が定まっている人であれば活躍できる可能性はあるかもしれませんが、アメリカでのキャリア駆け出しの自分にとってはベストではない、と感じているところです。若い事業で広いカバレッジ、というのは、得意領域を作りソフトスキルを高めてからの方が良いのではなかろうかと、暫く悶々としていました。あと本音としては、ビジネスの状況的にレイオフも心配されますし、良いアウトプットが出ていないとパフォーマンス評価にも不安があります

こうした諸々のモヤモヤするポイントを、国・業界・Role全て新しいことによる新鮮味で2023年はカバー出来たものの、来年も同じ状況だと辛い、と思い、社内異動を検討している次第です。ということで、以下をテーマとして社内転職活動をしようと思っています(Roleは変わらず、普通の異動ではあるのですが、異動先は自分で見つけてくる必要がある)。

  1. 機能軸で定義されたチーム(出来ればビジネス上の重要度が高い機能)
  2. ベストプラクティスが蓄積された、コアビジネス
  3. 自分のロールモデルとなりやすい上司(社内で複数のPromotionを経験、出来ればMBA卒のInternational)

上を初期仮説として、12月‐2月あたりまで、社内でNetworking・情報収集に励みたいと思います。20人ぐらいLinkedInや社内のSlackでアプローチして、空いているポジションあるかと、社内でのキャリア戦略等々聞いていくつもりです。会社のPortalに出ているポジションに応募することも考えましたが、良いポジションは概して知り合いベースで決まることが多いらしく、特に足元の経済状況からその傾向が強まっている様なので、止めました。

当面の勉強計画

ここまでの話と少し関連して、空いている時間は当面、以下の勉強/活動に投じていくつもりです。

  1. Social Skillの改善(Introvertっぽいタイトルだ)
    今年はアメリカ初年度ということでまずは個人として十分なOutputを出すことに主眼を置いていましたが、社内で人間関係を構築する能力について伸ばしていく必要を感じています。人事評価のプロセス自体に上司以外の「評判・印象」が大きな影響を及ぼすという点もそうですが、チーム外のどの組織が何をやっているか、ビジネスの状況はどうか等、人に聞かないととれない情報は沢山あるので、もう少しSocializationが上手くならないと長くアメリカのビジネスサイドで生きていくのは辛いだろうと感じます。
    状況ごとの振る舞い方、話すトピック等、自分の中での型が出来ればもう少し楽になる気がするので、暫くは移動中や寝る前の1時間ぐらい、読書にあてるつもりです。

    まあ本読んでも得意にはならないでしょうが、自分なりの型を持った上で実践を繰り返す中で、70点ぐらい取れるようになることが当面の目標です。その他、Social eventの参加回数をKPIとして毎月状況を確認するつもりです。

  2. 英語本の出版計画
    夕食後〜読書までの時間は、英語本の出版企画に充てるつもりです。最近は妻と色々出歩いたり、奨学金関連のワークしたりで時間を使えていないですが。。

  3. 不動産関連の読書
    2024年の目標の一つとして不動産購入を考えているので、それを見据えて何冊か関連書籍を購入したところですが、こちらも進捗が出ていません。。異動と1,2が一段落したら、時間使えたらいいな、と思います。

DCのランドマーク、ワシントン記念塔に久々に行ってきました

なんで個人で奨学金をやるのか

このブログでも何度か触れてきたのですが、2023年から個人で出身県の高校生に奨学金を出すという活動をしています。9月に奨学生の最終発表が完了したということで、ぼちぼち来年に向けて動き出さないと、というところで、過去に書いた文章を読み返していたのですが、少し言語化がイマイチな様に思われました。なんでそもそも奨学金やるの?という根幹部分が揺らぐと今後継続するモチベーションが維持できない様にも思うので、改めて整理して、文章にしておきたいと思います。内省/自分語り系の記事ですが、読んでくださる奇特な方はお付き合いください。

Why個人で

なんで個人で奨学金をやるのか。改めて考えてみると、明確なトリガーとなるきっかけがあったというよりは、「奨学金をやってみたい」という土壌が自分の中で少しずつ育ち、経済的・時間的に余裕が少しできた去年のタイミングで噴出した、そんなイメージです。今年イエローストーン国立公園に行った時に、水が数十メートルの高さに吹き上がる間欠泉の原理を学びました。地中で温まった水分は通常温泉となるが、地上までのルートにつっかえる場所があるとそこにお湯が溜まり、つっかえが支えきれなくなったタイミングで噴出するらしいです。今般の奨学金企画のそんなイメージで、そもそも長年興味はあったところ、機を捉えて噴出した様な、そんな感じです。

個人で奨学金を出すという取り組み自体に関心を持ったのは、確か大学生の時にTwitterで回ってきた記事を見たのがきっかけです。新卒1年目?2年目ぐらいの若い女性が奨学金を立ち上げたのを見て、関心を惹かれました。彼女のスキームはとてもユニークで、支援金額は自分の収入と連動。自分の収入の1%を奨学金として学生に提供。毎年その比率を1%ずつ増やして行って、最終的には数十%を拠出する。拠出%が増えても自分が食べていけること、また拠出金額自体を増やすことが、収入を増やすモチベーションともなる、という格好です。奨学金といえば行政か大金持ちがやるものというイメージですが、一般の個人で出来る範囲でお金を出す、という着想はその記事から得ました(その記事を今探しても見つからないのが残念ですが)。

Why社会貢献

また、より広い意味で、社会の役に立つことをしたい、という漠然とした感覚はずっと持っていました。特別社会貢献に熱を上げるタイプでは決してないのですが、商社の新人としてしごかれて自己肯定感が失われていたある日、「社会貢献がしたい」という衝動に突如襲われたことがありました。そこですぐに参加できるボランティアを探し、会社の昼休みを使って東南アジアに送る古着を仕分ける、ということをしました。

あの衝動は何だったんだろうなあとその時は特に深く考えなかったのですが、後日Angela Duckworth女史(Gritで有名なペンシルベニア大学の心理学者)がPodcastで語っていたことを聞いて、膝を打ちました。彼女曰く、自己肯定感が失われてキャリアだとか人生だとかの不安で押しつぶされそうな時は、概して人間の注意は自分に向きすぎている。不安を一旦脇において、時分が出来る範囲で誰かの役に立つ中で自己肯定感は回復して、進むべき方向も掴めてくる、ということを話していました。商社で仕事をろくに回せずボコされていた新人の私は、誰かの役に立っているという感覚を外に求めていたのかもしれません。今回の奨学金企画も、USで初めての職場で四苦八苦する中で、利他的な行動を通して自尊心を回復する、みたいな面もある気がします。

Why留学支援

若い世代の海外での挑戦を支援したい、という動機の根本には、英語力と自身のキャリア形成への反省があります。大学卒業時点で英語ぐらい話せる様にはなりたいと考えて大学時からそれなりに英語学習に時間を割いて、今はアメリカ企業本社のビジネスサイドで仕事をするまでになりましたが、未だに英語が自分の能力の制約になっていると感じる場面もあります。

また、キャリアについてもMBAに来るまで深く考えることなく来ましたが、若い段階から自分のやりたいことに確信を持ち、一貫したキャリアを積んでいる人を羨ましく思うこともあります。…という病気を治す為の研究に一生を費やしたい、…の政策を変えたい、…という商品を作りたい等々、分野は問わず、自分の物差しで生きている人に強い憧れがあります。

即ち、自分自身の英語とSelf awarenessが人生に於ける痛恨、コンプレックスの一つな訳ですが、もう少し早い段階で海外に出ていれば、もう少し違ったんじゃないか、と思うところでもあります。この忸怩たる思いを自分と近い境遇の若い人たちに投影し、同じ轍を踏まないで欲しい、というのが留学奨学金をやりたいという動機になっています。

Why奨学金

グダグダ書きましたが、奨学金をやる動機の源泉について、上記は結構良い線行っている気がします。「崇高な取り組みですね」と言われたこともありますが、アイディアは二番煎じですし、社会貢献的な活動は自分の自尊心回復の為にやっている部分もありますし、自分の後悔と海外コンプに突き動かされている部分もあります。コンプへの向き合い方としては健全だとは思いますが。

ここ数年はアメリMBAに私費留学をして貧乏学生をやっていましたが、就職時に入ったボーナスで借金を完済、多少手元にお金が貯まる様になったことをきっかけに、動き始めてみた。すると、周りの人達が思った以上に助けてくれて、実現に至った。そんな感じです。Sam Altmanのこれですね。

How To Be Successful - Sam Altman

A big secret is that you can bend the world to your will a surprising percentage of the time—most people don’t even try, and just accept that things are the way that they are. 

相当長くなったので、この辺で筆を置きます。

2023年の目標レビュー(10月)

10月分もやっていきます。今年もあと2ヶ月。

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1.ペイメント業界のBusiness Analystとしてトップ1%の仕事をする

→75点。営業部隊の支援関連の業務に加えて、新規ビジネスの定量面での見通し作成を担当することとなり、久々に財務モデルを組んでいる。ヘッジファンドでのインターン、商社時代からの企業財務の経験が活きており、過去からの連続性をここまでで最も感じる仕事となっている。

営業部隊支援、財務モデル共に高頻度でLayerが高い人とのReviewがあり、しかも自分がリードする必要があるということで、精神的には結構な重荷。英語は一朝一夕では改善しない(が着実に上手くなっている)ので、周囲と比べず過去の自分をベンチマークとする。Slideに議論整理したり議事録で議論をリード(誘導)する等、地道に出来ることを徹底したい。

Job securityは依然として不安はあり、社内外で会社を去らざるを得ない人を観測している。最近転職活動した人やMBA在校生からも、Job marketが芳しくないとの話を聞く。自分心配した方が良いですか?と上司に直球を放り込んだ限りでは心配なさそうなので、当面の給料の見通しが概ね立っているとポジティブに捉えている。楽観的になるべきではないけど、今の仕事ぶりからしてクビにはならないだろうな、と我ながら思う。

先週、営業サイドのQuarterly meetingでも、Good jobをしたBusiness Analysyとして全体の前で褒めてもらえるということがあり、そこそこにRecognitionを得ている。上司が直ちにそれを自チーム内に展開して実績を宣伝してくれたのを見て、こういうアピール大事だよな、自分が同じ立場になったら同じことやろう、と思った。

2.DCで家族で生活する基盤を築く

→100点。妻が駐在員として、DCに赴任してきてくれた。正直これだけで2023年は100点満点である。仕事を終えて家に帰った時に家族がいる有り難みを満喫している。

3.地元の高校生を対象とした奨学金を設立する

→70点。来年分に向けた準備スタート。募集に向けた通知準備を進めないといけないが、10月は家族対応にリソースを割いていたこともあり、時間を使えていない。11月頭までには県庁、県教育委員会側に連絡できるようにしたい。

4.筋トレを継続し、体重72kg、体脂肪率12%を達成する

→65点。年末までに75kg程度目安。体重は前月比-2.5kgで78kgぐらいなので良いペースだが、最近ジムに行く頻度が落ちてしまっている。土日は朝食後散歩→ジムというルーティーンを徹底したい。

5.主要メディアに記事掲載

→0点。特に動きなし。

6.ワシントンDCでコミュニティを広げる

→65点。新規開拓は特に無いが、Kelloggの後輩の日本人夫妻と会ったり、日米ハーフでこちらで働いている友人夫妻と会ったり、上述のパキスタン人の同僚と仲良くなったりした。妻が来たこともあり、そこそこSocialな機会があった。

7.新しい国1カ国+新しい州3州訪問+国立公園1箇所訪問

→0点。進捗無し。Thanksgivingは新しいところ行きたい。

8.過去からの大切な友人と最低1度はキャッチアップ

→75点。大学時代の先輩がジョンズホプキンスに留学できており、X年ぶりにキャッチアップした。

9.姿勢改善

→0点。

10.毎週1冊以上本を読む

→60点。ペースが落ちた。余暇を妻と過ごす様になったことの裏返しなのでまあ良いかとも思う一方、新しい習慣を作る必要があると感じる。寝る前と電車に乗る時ぐらいは読書に充てたい。

Die with zeroそういえば読み切っていない。2024年はSocial/Networkingを目標の一つにするつもりなので、地慣らし的に本読みたい。不動産本も目を通せていない。

11.家庭円満

→100点。

12.英語

→90点。3日間、チームのオフサイトで某都市のオフィスで働く機会があり、英語でのSocialの連続でかなりお腹いっぱいになった。

13.起業関連

→65点。英単語帳出版企画は、少しペースが落ちている。が、例文作成自体は80程度まで来て、大体半分ぐらいは進捗した気がする。土日の午前中+平日夕食後に時間があれば、30分でも作業に充てたい。

不動産投資の進捗はゼロ。WSJの記事で、Rent/Ownでコストを比較して、今ほど不動産を買うのに悪いタイミングはないと言う趣旨のものを読み、多少慄いている。が、マーケットに入るタイミングを読み切ることなんて出来ないし、長い間市場にいる=早めにエントリーすることが大事では?と思うので、読まなかったことにして検討は進める。

11月の楽しみなイベント

11月は休みが多く、本格的なホリデーシーズンの準備期間の感がある。前半はPTOとVeteran’s Dayで3連休が2回。後半はThanksgivingの4連休がある。Thanksgivingでは、どこか新しい州に遊びに行きたい。フロリダとか。

職種の強さと昇進について

最近パキスタン人の同僚と仲良くなり、キャリアについて色々考えさせられることがあったので、備忘も兼ねてまとめておきます。彼はMBA卒直後から数年に渡り今の会社に勤務しており、とてもスマートかつ情報をシェアしてくれる、素晴らしい人物です(特に「情報をシェアしてくれる」人に出会うのは容易ではない)。

職種の強さ

入社暫く経っても会社を離れていない理由を彼に聞いたところ、Business Analystが回している会社だから、というレスが返ってきました。今現在社内を見渡すと日本でいう部長、本部長クラス以上の大半がBusiness Analystの職種の人々(補足:彼も私もこの職種)。それ故に仕事でインパクトが出しやすい、昇進していくPathが見えている、とのことでした。

この点、Big TechやFintech企業に転職していく人の中には転職後苦しむ人もいると彼は言います。会社によってEngineerが強い、PMが強いという差異がある中で、長期のキャリアを考え直すことになる人がいると。

どの職種に会社として比重を置くかは業界やトップの思想に依るのでしょうから、それ自体の是非を云々言うものではありません。が、中長期のキャリアプランを考える上で、会社選びの際に頭の片隅に入れておいても良い要素な気がします。

給料面

一方で、社内でのパワーバランスと給与水準は必ずしも一致しません。というのも、流動的な人材市場に於いて、職種の給与は市場水準で決まる側面が強いからです。2023年のアメリカに於いて、テック周りの企業で多くの場合はエンジニア>PM>その他、の図式が成り立ちます。

この職種に応じた差異はタイトルが上がる程大きくなっていくので、キャリアを進めるに連れて一層広がっていく傾向があります。時たまSNSで見かける「アメリカで…万円稼いでいる」と羽振りが良さそうなアカウントに、エンジニアやPMの人が多いのはそう言った背景があります。

もちろん個別に見たら異なる事例はあるでしょうし、どんな職種であろうと周りをぶっちぎって爆速で上がっていける程優秀であれば関係ないのかもしれませんが、ある程度大きな会社で2シグマに収まるぐらいの能力であれば大体間違っていない話だと思います。年齢を重ねる程に機会コストの観点で他職種への転換は難しくなるので、「アメリカでお金持ちになりたい」と考える若い人は、職種毎の給与カーブは気にした方が良い気がします。その他の職種なら、まさにサムアルトマンが言っていた通りです。

The biggest economic misunderstanding of my childhood was that people got rich from high salaries.

You get truly rich by owning things that increase rapidly in value.

その上で、昇進についてどう考えるか

昇進しても金銭面でのアップサイドはそこそこ。子供も出来て生活費が上がって相殺されるぐらいなら、そんな必死に昇進に向けて頑張っても仕方ない、というスタンスを取ることも考えられます。自分もこの様に同僚に話したことはありますが、これは小中学生がテスト勉強全然してないと周りに言って保険をかける様なものだったと振り返っています。現状の結論としては、金銭面を度外視しても、昇進は目指すだけのメリットがあると捉えています。

  • 単純にその方が仕事が楽しい

昇進する勢いで仕事をして、ハイパフォーマーとなる方が仕事は面白いと思います。自分の発言で意思決定される場面が増える、面白いプロジェクトに携わりやすくなる、周囲からの協力が得られやすい、そして出来ることが増えて成長が実感できる等々。

  • ダウンサイドリスクが抑えられる

パフォーマンス事由でクビになるリスクが低下しますし、昇進している人程外部で面白い仕事の機会も取りやすいでしょう。

  • エゴの問題

周囲が順調に昇進を続ける中、「自分は昇進興味ないから」と言い続けるのは、エゴの問題で難しい気がします。この点は本質的ではないですが。

ということで、当面は出来る限り良い仕事をして昇進目指して頑張っていきたいと整理しています。一方で、経済的には勤め先に過度な期待をせず、給与所得以外で純資産を増やす努力も大事だと感じています。長期で関心を持ち続けられそうな、不動産と出版について、今の所手を出したいと思っている次第です。

仕事での自分の評価は、真顔で直接聞く

タイトルの通りですが、ここ数年意識していることの一つに、自分のパフォーマンスの良し悪しとそれによる帰結を、真顔で直接聞くようにしています。「私の仕事ぶりからして、昇進 or クビになる可能性はどれぐらいありますか」「このインターン、オファーの確率どれぐらいありますか」といった格好で。こちら、見える範囲で実践している人は少ない気がしますし、外資インターンしたり就職する人におすすめしたい動き方なので、Tips的に書き残しておきます。

PIP(Performance Improvement Plan)の可能性を聞く

年末が近づき、人事考課のシーズンとなっています。昨今の利上げ環境の中本格的な不況の到来が心配されていますが、大々的にレイオフするだけでなく、Quiet Firingという形で、Low performerとなる基準を動かして(対象者を増やして)会社を去ってもらう企業が増えている模様です。私の勤め先でも、PIPになる人が増えている様子です。PIPとはLow performerの改善プランのことで、勤め先では実質的な解雇通知として機能しています。

かかる中で、上司と定期で設定している1 on1 がありました。「君には次このプロジェクトに取組んで欲しくて〜」と話す上司の話をぶった切って聞いた訳です。「あなたが今、私の評価を決める会議の場に座っているとして、どの様な評価を下しますか?」と。ここで直接的な答えが返ってこなかったのですが、更に「PIPのリスクを特に懸念しているが、どの様に捉えるべきか」と聞くと、現状君の仕事ぶりは明確にAbove averageであり、PIPを懸念する必要は全く無い、との話を聞けました。

この会話を通じて、自分の相対的なポジショニング、特に短期でパフォーマンス事由によるクビのリスクは小さいと把握できましたし、直接的な質問をぶっこみやすくなったと思うので、彼との関係構築上も良かったと思います。

真顔で直接聞くことの利点

まず第一に、悪いニュースは早いほうが良いに決まっています。周囲でPIP対象になった人と話していて、「今まで悪いフィードバックなんて受けたことが無い」という人が何人かいました。PIPの対象となる人数は組織が内外の環境を踏まえて決定するので、土壇場で対象になってしまった、というケースもあると思いますが、そうはいってもリスクの大小はあるはず。もし上司(またはそのまた上司)が見ている「x人をこの中からPIPしないといけない」というデータセットを自分でも見ることができたら、自分がヤバそうかどうかの肌感は分かるはずです。

第二に、真顔で直接聞くこと自体がポジティブな可能性もあると思います。自分のパフォーマンスを高めることへの本気度、積極性が伝わる質問でもあるので。部下を指導してパフォーマンスを最大限高めるというのは上司の仕事ど真ん中であるはずで、ここで率直な意見が聞けないならそれ次第が悪いサインである可能性が大きい様にも思います。そして上述の通り、悪いニュース自体、情報としての価値は高いのです。

インターンでも、評価は途中で聞いた方が良い

このTips、採用がかかっているインターンでも実践した方が良いと思っています。インターンの場合はオファーが取れる or 取れないの二択で、その点実際の仕事よりもシビアとも言えます。仕事の場合は、パフォーマンスは良くないけど職を失うわけではない、という可能性もかなりあるので。

私自身、MBA中は沢山インターンをしましたが、上手くいったものも失敗に終わったものもありました。オファーが取れなかったものについて、プロジェクト運や途中コロナで長期離脱した等の言い訳はありますが、適性も情熱も不足していた、というのが妥当な評価だと振り返っています。結果的に今の仕事に落ち着いたことへの後悔は全く無いのですが、当時できたこととして、インターンの途中で「自分、実際オファー取れそうですか。取れなさそうなら、どうしたら良いと思いますか」という会話をすればよかったと反省しています。

返答を受けて、何が何でもオファーを取りたいならば、天秤が傾き切る前に死ぬ気でアクションプランを考え、実践することになるでしょう。逆に、その時点で自分にとって幸福なキャリアと思えないのであれば、他の道を考えるも良し、後々のために学べるだけ学ぶも良し。周囲への迷惑には配慮した上で、インターンを切り上げることも選択肢でしょう。

私自身、学生ビザという不安定な身分で働いていること、あまり良くない経済環境を受けてややディフェンシブになっている説は無きにしもあらずですが、参考になる人がいたら何よりです。

近所のオクトーバーフェストに出ていたかき氷屋。シロップかけ放題でした

ビジネス英語に特化した、英単語帳の出版

先日タイムラインを眺めていたところ、こんなツイートが流れてきました。

自分自身、日々オフィスで遭遇する英語と日本で学んできた英語のギャップに翻弄される日々を送っているので、この話には大変納得感がありました。手始めに市場調査をしようと思いAmazonの英単語帳トップ50を分類してみましたが、受験英語TOEICに占められており確かにビジネス英語表現にFocusしたものが見当たらない。唯一近いのはATSUさんが出しているDistinctionと思われるが、ビジネスに特化、という感じではなさそう。

日本人がビジネスで使う英語をレベルアップする必要があるのは明らかだと思いますし、今後内需が益々萎む中で外貨を稼ぐ必要は一層大きくなるのも明らか。市場のギャップがあるように思われたので、実際に自分で英単語帳を作って、出版までやってみよう、というのが今回の企画です。

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なんで自分がやるのか

上記が市場のニーズと供給にギャップがありそう、という話ですが、続いて「なんで自分がやるのが妥当か」という点です。Short answerとしては、自分自身、身を以て日本の英語教育と、ビジネスで外国人と使う英語のギャップを経験してきたから、です。

ここまでの人生で、日本で義務教育を受けて大学入試を突破。TOEICと英検を受けて日系企業に就職して外国人と英語でやり取りをすることもあり、と多くのビジネスマンに当てはまりそうな英語学習経験は一通りやっています。大学生の時にTOEICは満点、英検1級も大学生受験者で1位をとって表彰を受けたりしたので、各プロセスでそれなりの結果を出したとも思います。

一方で、アメリカに留学している内は周囲との会話もままならないところからスタートとなりました。また、中国、韓国、ブラジルの出身者で、自分同様ほぼ国内経験しかなくとも自分以上にコミュニケーションをとれている同級生を目にすることもあり、日本の英語教育については強い疑問と、憤りがあります(「あんなに時間投じたのに、もっと良い勉強法絶対あるでしょ」、的な)。

日本の英語学習とのギャップはアメリカで就職して以降強まる一方ですが、その反面どんな語彙をインプットすればもっとコミュニケーションが上手く出来るか、という点の経験値も増えてきたので、この機会に自分の理解を一通り整理して、出版するのは自分の為にも良いと感じています。

本のコンセプト

1) ビジネスで使われる英語表現に特化する

TOEIC・英検・大学受験でカバーされないけど、ビジネスではネイティブが頻繁に使っている表現を扱います。Reinvent the wheel、Triangulate、Sink my teeth into、Double clickといった、アメリカで働き始めるまで聞いたことなかった表現をカバーします。

2) 短文暗誦の形式にする

元ツイートにもありますが、DuoやAll In Oneといった既存教材が採用している、短文に重要表現を出来る限り詰め込んで、効率よくインプットできる形式にします。自分自身、TOEICや英検に向けて学習していた時にAll In Oneの例文を全暗記するという方法をとって効果も実感できたので、短文暗誦形式を採用します。

3) ネイティブの友人に手加減なしで読んでもらう

英語学習で耳にする英語はプロのナレーターが読んでいるものばかりでニュース英語以上にクリアですが、現実のアメリカ人があんなに綺麗に発声してくれず、理解出来ない、という事象が発声します。そこで、リスニング音源は友達のアメリカ人に頼んで普通に読んでもらったものをベースに作ろうと思っています。

出版に向けたプロセス

1) 例文の作成

  1. 英語表現の選定
    入社以降、知らない表現に出くわすために作ってきたメモと、留学時に残していたメモをベースとして、洋書の英語表現本や友人からのFeedbackを踏まえて選定する。
  2. リストアップした英語表現を、なるべく重複なく例文に盛り込む
  3. ネイティブのReviewを2回以上行って、例文を完成させる

2) 単語帳のデータを作成

  1. レイアウトを既存の単語帳を見て研究
  2. どんなソフトウェアで作るか検討
  3. 実際に作業する

3) 音声データ作成

4) Review

5) 出版方法の検討

  1. 電子書籍 vs 紙
  2. 出版社経由 vs 自費出版

例文作成部分以外は現状解像度が低いですが、調べつつ進めていきたいと思います。今時点では飽きて止める、他に優先度高いことが出てきて止める、その他仕方ない事情で止めるといったリスクもありますが、出版の意義は自分の中では腹落ちしているので、ぼちぼち進めていきたいと思います。こういうIdeaを形にして、少額でも収入を得るという経験は、とても大事な気もするので。

現状、例文40個ぐらいドラフトするところまで進捗してきたので、時間ある時に少しずつ進めていきます。