小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

2022年の振り返り

あけましておめでとうございます。少し日が空いてしまいましたが、久々のブログ更新です。

年末、長めの休みがとれたので日本に帰って遊び回っていて年を越してしまいましたが、2022年を振り返っておこうと思います。

ISB留学

去年の12月から今年3月まではISBで過ごしました。4ヶ月という短い期間でしたが、インドへの理解を深め、インド軸で一旗上げようという日本人ネットワークと繋がれたことは収穫でした。

今でもインド人と会うと、実はHyderabadでISBに通っていて。。。と話し始める様にしており、ネットワーキングの初手としても使えているのは地味に収穫です。

ヘッジファンドでのインターン

1月頭にTwitterから応募し、トントン拍子で決まったファンドでのインターン

短い期間で深く投資を理解できたなんて口が裂けても言えないですが、Fundamental投資という面白い世界に出会えたこと自体良かったです。もともと、投資に対するイメージはBloombergと向き合い分析、思った方向にチャートが変化すれば儲かる、という印象で、悪く言えばあまり血が通わない様な印象でした。が、企業のビジネスモデルを深く理解し、株価を動かすテーマを見つけ、日々決算説明会やIRと会話し収益見通しを作るプロセスは、良い意味で人間臭く、面白い仕事だなと思いました。

少人数で意思決定し、その精度が高ければ儲かる、駄目なら損をする、そしてそれが続けばクビになるという世界観は、厳しいながらもシンプルで潔いなとも思いました。世の中殆どの仕事はHuman gameで周囲からどの様に評価を受けるかに左右されますが、ファンドの仕事はその要素が相対的にかなり小さく、「要すれば良い仕事をして儲かれば良い」という、明快な構造も魅力的に映りました。

もう一つ、学びとして、「資本主義社会で企業は成長することが至上命題」という点を肌身に感じました。投資家は、ボリュームが増えるか、マージンが大きくなるか、何にせよボトムラインが成長していくかどうかを見ています。成長ストーリーを描けない企業はお金が集まらず競争に敗れ市場から退出することになりますし、企業で働く従業員も成長に資する価値を企業に提供できなければ、それなりの報酬で生きていくのは必然です。資本主義経済を投資家の視点で見ることが出来たのは、今後の人生の糧になる気がします。

就活でご縁が無かったですし、しばらくはビジネスサイドで頑張ってみようと思っているので投資を仕事にする可能性は小さいとは思ってますが、ファンドで得た人との繋がりや、多少の業務経験が今後生きてくることを願ってます。

Kellogg卒業

過去にも振り返ってますが、改めて。

こちらにも書きましたが、一番変わったのは自分の好き嫌いを念頭に、キャリア等人生の選択をしていくマインドセットになったことだと思います。考え方だけでなく、Kelloggの学位とネットワーク、経験値にも助けてもらいながら、「面白そう」と「やってみよう」の垣根をかなり小さくすることが出来たと思います。MBAという気楽な身分は色々試行錯誤するには本当に最適な環境で、インド行ってみたい(ISB留学)、サウナに関わることをしたい(サウナ総研)、コンサルやファンドでインターンしてみたい等、人生やりたいことをやって良いんだ、という考えを育てることが出来ました。

卒業後は組織に所属することになり、時間的にも立場的にも学生時代ほどの身軽さは無いかもしれませんが、それでも自分の心の赴くままに、興味を持ったことには引き続き手を出していこうと思います。

アメリカでの就職活動

複数記事で過去まとめてますが、プロセス自体から得た一番大きな学びは、知り合いに助けを求めたり、Networkingからサポートを得て状況を打開していく動き方でしょうか。若い時はあんまり分かっていなかったのですが、生きていく中で発生する問題の答えの多くは本やインターネットには書いておらず、経験者に話を聞くのが答えを得るのにベストな手段です。アメリカ就活はまさにその手の問題の一つで、Kelloggの同期、先輩、LinkedInで繋がった人々、商社時代の知り合いまで、四方八方に毎日のように助けを請いながら進めたのですが、正しい動き方だったと思います(助けて頂いたn人の皆様、本当にありがとうございました)。

もう一つ考え方の変化としては、結果が全てと考えず、皆バックグラウンドも環境も才能も運も違うんだから、結果だけ見て比較するのは残酷過ぎる、と思うようになりました。日本でも貧しい家庭の出身だったり両親の教育への理解が無かったり、不慮の事故や病気にあったりと本当は個々色んな事情があるんだと思いますが、日本にいた時はそういった違いにあまり思いを馳せることがありませんでした。アメリカだと、自分が英語が不自由なマイノリティとして過ごすので自分に言い聞かせてる面もあるのですが、文化、言語、社会階層といった割とすぐに分かるバックグラウンドが人によって全然違うので、同じものさしで結果だけ測ってもナンセンスだよね、という境地に至りました。収入やポジションといったものさしで測ると、自分と同世代でも自分の遥か前方にいる人も(そして後方にいる人も)いますが、自分の人生のストーリーの一部として、他人と比べず出来ることをやっていこうと思ってます。

まとめ

2022年はアップダウンと出会いの多い、刺激的な一年でした。

Kellogg卒業後、無職状態でアメリカで職探しし、100時間以上準備に費やした会社にメール一本で落とされたり、その後オファーが出て歓喜のあまり四方八方に電話したり、妻とEvanstonで散歩やハイキングを楽しんだり、ワシントンDCで新しい同僚、友達が出来たりと、感情が色んな方向に大きく揺さぶられた年だったと、振り返っています。人によって人生観は異なると思いますが、自分は振り子の振れ幅が大きい人生にこそ生きている実感が得られると思うタイプなので、2023年も新しいことにチャレンジしていければと思います。死ぬわけでは無いですしね。

DCのChinatownにて。マリオットって中国語でこう書くんですね