今週からISBでの新学期=Term6が始まっておりますが、Kellogg時代毎学期やっていた授業の振り返りをすっかり忘れていたことに気づきました。皆が4−5コマ取る中で自分は3コマ、しかも自分は就活無しということで正直結構緩々過ごしてしまった感がありますが、その中でも学びはあったので以下にまとめてみます。インドのMBAの特徴やKelloggとの比較等々は、交換留学が終わったら改めて整理してみたいと思います。
Indian Financial System
マクロ経済学5割、インドの金融市場(政策、プレイヤー等)5割といった力点のクラスですが、非常に良い授業でした。パワフルでエネルギー溢れる教授が、スライドも無しに2時間語り続ける(または学生に質問を投げまくる)というスタイルですが、教授の教育への魂みたいなものが感じられ、非常にEngagingな授業でした。後で人づてに聞いたところ、教授は非常に貧しい出自から勉学一本でインド社会を駆け上った方らしく、さもありなん。。となりました。
学部時代以来、久々のマクロ経済の授業だったので、基本コンセプトを思い出すには最適な授業でした。金利とは、インフレとは、金融仲介の役割とは、新古典派VSケインズ等、さびれていた記憶がかなり呼び起こされた気がします。
インド特有の金融事情も非常に勉強になりました。教授に薦めて頂いた、Tryst With Destinyと併せて聞くと、インド経済の解像度がかなりVividになった様に思います。
Data Mining Using Machine Learning
機械学習をビジネス課題の解決に使おう、という授業。Kelloggで散々近いコンセプトの授業をとってきたので、色々頭の中で比較しながら受けてました。
大多数がIITを始めとするEngineering School出身でCoding経験あり、機械学習も触れたことあり、という中だったので、進度が早く初学者は来るんじゃないといった雰囲気でした。私もKelloggで授業受けてなかったら確実に脱落してたと思います。一授業で1−2個の手法をカバーしていくイメージ(かなり速い)で、今日はロジスティック回帰、今日はナイーブベイズとkNNみたいな感じでクラスはどんどん進んでいきましたが、それでも見た感じ大部分は脱落せずついてきている様でした。
また、数理的な部分でも、ロジスティック回帰やナイーブベイズ、クラスター分析の数式が授業内で触れられたりと、Kelloggではツールだけが紹介されていたのとは対照的だなと感じました。
一方で、Kelloggだとほとんど全授業で教授お手製のケース+データセットを使って、顧客の購入率やサービス継続率を予測する等、機械学習を現実のビジネス課題に紐付ける様に教授が腐心した形跡を感じましたが、ISBの授業ではそこまでは無く、正直結構蛋白だなと思う部分はありました。
まあただ、改めてデータを使ってビジネス課題を解決する思考の流れ(どんな意思決定をしたいか→どんなビジネス課題があるのか→どのようにデータ分析を設計するのか)だったり、理解があやふやだった機械学習の手法を総ざらい出来たりと、個人的には結構有益な授業でした。
Change Management
インド人とソフトな議論が出来ると面白いかな、と思って履修しましたが、正直外れでした。Psychological safetyとかLeadershipのフレームワーク等々をLecture形式で説明していく授業ですが、正直あまり教授の魂を感じない(出来合いのパワポで説明してる感)こともあり、退屈でした。Kelloggで良かったソフトスキル系の授業を振り返っても、Reflectionや実際にDemonstration(プレゼンさせてフィードバックもらう等)をすることが一番学びになったと感じるので、Lectureひたすら聞かせる、という形式自体がイマイチだったように思います。
ソフトな議論は、結局授業外で飲みながら話したほうが良いな、というのが反省です。
その他気づき
インドの学生生活を通じていくつか気づいた点あり、文化理解の観点で楽しい学期でもありました。テスト戦闘民族が集ってるのでテスト前はそれなりに緊張感があるものの、別時間のテストの回答がすぐに出回ったりする等、情報戦の様相を呈している感も正直ありました。Kelloggのコミュニケーションツール(Slack)はKelloggのFacultyやStaffも入っているので滅茶苦茶なことは出来ませんが、ISBのWhatsappやTelegramは学生のみのため、全体Chatでヤバめの発言をしている人を見るのもまたISB experienceだなと感じたところもあります。
その他、インド人が思った以上にアメリカ事情に詳しい等、色々発見はありましたが、その辺りはまた別記事にまとめたいと思います。