小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

在米日本人インタビュー:MBAを経て現地テック企業のPMとして働く

アメリカに来る前の経歴について、教えて下さい
  • 商社で営業を7年程度経験
  • 内5年はメーカー(国内)とTech(海外)に出向
  • アメリカにはMBA取得の為に来た
アメリカに来る前の海外経験はどのぐらいか
  • イギリス生まれ。幼少期に日本に帰国した為、英語の大部分を忘れた
  • 小学校時代にシンガポールで3年ほど日本人学校に通った
  • 大学時にヨーロッパに1年間交換留学
  • 商社で海外駐在3年
アメリカに来る前、英語はどれぐらい出来たのか
  • 不自由はなかったが、ネイティブ3人+自分1人とかは厳しかった。話を聞いていて、処理しきれないことがあった
  • 英語の発音とか、幼少期に習得した部分が残っている
  • 前職時代に出向していた東南アジアの会社には英語が堪能な人が多かったが、アメリカ人の英語とは違いがある。英語力を更に高めることをゴールにする場合、アメリカやイギリスのような国に行く必要がある。語彙・表現・スピードが異なる
  • 現在働いているテック企業だと、非ネイティブも多く、英語面が仕事で辛いとは思わない。アメリカ国内でも、英語の負荷は入る企業に依る部分が大きい
今現在はどんな仕事をしているか
  • テック企業でProduct Managerとして働いている
  • 製品の要件定義やProduct Roadmapの作成、パフォーマンス評価等を担当
なんでアメリカに来ようと思ったのか
  • 元々アメリカに来たかった訳ではない。過去ヨーロッパに住んでいた為、愛着があるし、ヨーロッパの街並みが好き。アジアに対しても愛着が強い
  • 働いていた会社にアメリMBAの卒業生が多く、MBAに行きたいと思った。2年制の学校に通いたいと思っていたこと、またMBAの機会でアメリカ行かなければ、一生行かない可能性が高いと思い、アメリカに来た
  • MBA後のキャリアとして、テック企業のPMを考えていた。前職時代はStrategy Roleとして顧客の要望をProductチームに伝えた時に、自分の意図とは異なる意思決定がなされた経験もあり、Product寄りの立場で仕事をしたいと思っていた
  • 上記背景から、アメリカでPMとしてインターンをした結果、オファーを獲得出来た為、そのままアメリカに残ることにした。円安が進行する環境下でアメリカで働くのは悪くないと思ったこと、また将来日本に帰るとしても、アメリカでの職歴は有利に働くと考えた。日本に帰国すると、アメリカに戻るのは困難になるので、その意味でもアメリカにまず残ろうと決めた
  • 元々PMの経験が無かったので、大きな会社でメンターシップやトレーニングが充実している会社で働きたいと思い、今の会社に決めた。会社として初めてPMをやる人を採用することに慣れており、エンジニア側からの理解もあると感じる
アメリカにはどんなビザで来たのか
  • F1ビザで渡航し、入社前にH1B当選
ビザで苦労することはあったか
  • H1Bではクビになると60日以内に次の仕事を見つける必要があることから、グリーンカードGC)を獲得したいと思っている。同じ会社内でTransferするにもビザの切り替え等が大変であり、転職しようと思ってもH1Bビザの人を雇う意向がある会社に縛られる等、制約が多い
  • 会社によってはGCのプロセスが止まっていることもある為、要注意。会社がGCの対応してくれる対象者も制約があったりするので、事前にリサーチ必要
日本と比較して、仕事についてどの様に感じているか
  • 会社の同僚と仲良くなるOpportunityが限られる。プライベート含めて仲良くなって仕事をやりやすくするのがアジアの文化だが、現職では同じ動き方がし辛い
  • ゴシップを語る相手がそもそも出来づらいが、他人の愚痴を言っていると自分が人事評価の場面で刺されるリスクもあり、発言には気をつけている
  • 会社で友人が出来にくいので、MBA経由で就職して良かったと感じる。MBA時代に、現拠点含めて米国各地に利害関係の無い多くの友人ができた
  • アメリカに来て、自分のキャリアを自分で作るというマインドセットになった。自分から主体的に動かないと、同じ仕事を一生やり続ける可能性が生まれる。前職の商社では、同じ仕事は最長3年ぐらいと分かっていたのとは対照的
アメリカで働く中で、どんな苦労を経験したか
  • 人間関係の面で難しさを感じることがある。自分の仕事のアピールをどうするか、よく頭を悩ませている。意識していないと、ミスだけ自分の責任にされる可能性もある。周囲には言語化が得意で、アピール上手な人が多い。自分も、簡潔に要点を伝えるスキルを高めたい
  • 分からないことを分からないと即座に認めるのは、アメリカではBestな対応ではないように感じる。自分の分かっていることだけでも、上手く説明できたほうが良い
  • 責任の所在を常に明確にすることを意識しており、証拠を残すことを徹底している。大事なことはメールに残し、会議は録音している
  • 人間関係は日本の方がやりやすかった面がある。飲み会等仕事外で同僚と関わる機会が多かったことと、自分も周囲も長期で働く前提で動いていたため、人間関係にコミットできた。アメリカでは、仕事外で関わる場が少ない上に、長期的に会社にコミットする、という考え方になりづらい
今後どの様なキャリアにしたいと思っているのか
  • 今後半年程度は今の仕事に注力し、ProductのIdeationからLaunchまでのサイクルをコンプリートしたい。PMとして明確な実績ができたら、社内での転職も検討したい。現在はB to BのProductを担当しているが、Consumer向けの製品に興味がある
  • 大企業で出世する以上に、好きなことに注力したい。Consumer向けの、自分自身が顧客になれる仕事をしたい
今後もアメリカに残るつもりか
  • 今後5、6年程度はアメリカ残るつもりでいる
アメリカで働く上で、考え方が変わったことがもしあれば
  • 何があっても大丈夫な様、自分のキャリアに責任を持とうというマインドになった。他方でMBAを経てアメリカで働く中で、真面目に働いていれば死にはしないだろう、とも思える様になった