連続での書評投稿です。いつかは自分で商売したいなーと漠然と思ってたので、Amazonでポチって見たこの本。No B.S(=No Bullshit)と冠されている通り、「クソみたいな綺麗事を抜きにした」スモールビジネスの本です。日本のスモビジ本も読んだことありますが、やっぱりアメリカ人が書く内容がかなりテイストが違いますね。「こうやったら稼げるぞ」みたいな実践的なところに関心が向くのが日本人(というか東アジア人)ですが、この本の大半は事業をする目的や企業文化に関する内容でした。アメリカ人は「Purpose」「Vision」「Intent」みたいな、目的意識に強い拘りを持つ国民性なんだなと、改めて感じさせられた読書でした。
筆者の筆に特に力がこもっているのが最初の30%、「そもそもなんで商売がやりたいの?(Owner's intent)」に関する部分でした。筆者に相談してくる事業家達は、「売上を10milにしないといけない」「女性をエンパワーしたい」みたいなことを口にしつつも、何で?と問うとしどろもどろになったり、実のところ女性のEmpowermentなんて全く関係ないことをしていた、みたいなことがよくあるそうです。筆者自身も、最初の起業でExitを果たしたものの、会社売却後あまりに人生が無意味に思え、自殺一歩手前になった経験から、自分の友人やメディアが喧伝する「成功」ではなく、No bullshitでリアルなOwner's intentを持つことが大事と語ります。
事業をやる理由は大体、1)金、2)自己決定、3)インパクトに集約されます。自分のライフスタイルにどれぐらい金が必要なのか、どれぐらい自己決定感が欲しいのか、社会にどんなインパクトをもたらしたいのか、SpecificでRuthlessly honestな回答を書き下してから商売をやれ!というのがメッセージです。(その他色々メッセージはあるのですが、今の私の感受性だとピンと来ない話が多かったのですっ飛ばします)。
感想
金・自己決定・インパクトっていうフレームワークは分かりやすいな、と思いました。自分の場合は、自己決定が大きい気がします。プライベートでやりたいこと(住みたい家に住んだり旅行したり子供の教育費だったり)が全て実現できる前提で、毎日のタスクを全部自分で決めたい、というのが今の自分の仮Owner's intentでしょうか(めっちゃ嫌な奴に聞こえる点は置いておいて)。物欲はそんなに無いですし、Change the world的な欲求も特に無いです。
昔からじっと机の前に座って人の話を聞く、みたいなことが極端に苦手だったので、生活がサステナブルな前提で好きに暮らしたい、という気持ちが起業欲の出発点な気がします。暇するのは嫌ですし、商売を通じて人の為になにかするという感覚は楽しめると思うので、その意味でも事業を持つのが人生一番楽しそうだなーと思ってます。
例によって取り留めがなくなってきたので、今日はこのへんで。