小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

Speechlingは英語発音の自習を可能にするツール(1カ月の学習振り返り)

留学前の期間で何をするかというテーマは結構考えたのですが、自分の場合は英語の発音改善に一定の時間を使っています。ビジネススクールと一口に言っても授業スタイルは様々で、HBSやIESEの様にケーススタディーに重きを置く学校、Chicago Boothの様に講義スタイルが相対的に多い学校等ありますが、Kelloggの場合はグループワークを重要な学びとして位置付けていることが特徴とされています。在校生や卒業生からも年がら年中グループワークをして学生同士でひたすら議論をしているとの話をよく聞くのですが、今の自分の発音では言いたいことが通じずに議論から取り残されるのでは?という危機感を持っています。また、英語力を前提とした魅力的なインターンの機会、学生同士のイベント、etcがある中で、英語力が心理的な障壁となって踏み出せないとなると勿体ないなと思い、しばらく発音改善の方策を探していました。

そんな時に、Speechlingなる発音改善のツールを発見し、使ってみるとこれが予想以上に良いサービスでした。一方、調べてみても日本語で紹介しているブログや記事は見当たらなかったので、サービスの内容、メリットデメリット、自分の学習の振り返りみたいなテーマで、今日は書いていきたいと思います。読み返してみてかなり宣伝チックになりましたが、Speechlingからお金をもらっている訳では無いのでご安心くださいませ。

Speechlingとはどんなサービスか?

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 Speechlingはこの上なくシンプルなサービスで、基本的な流れとしては 

① 英語の例文を録音

② ネイティブが各例文に対して24時間以内にフィードバックを録音してくる

③ 問題があった例文については再録音

という①~③をひたすら繰り返すだけです。自分の場合はマイアミ在住の女性が担当になった様で、発音を録音しておくとフィードバックを返してくれます。

一カ月35例文までのフィードバックが無料、例文数の制限なく使いたい場合は有料になりますが、料金は英語学習のサービスとしては破格の安さです。2020年5月現在、1カ月契約で29.99ドル/月、3か月で23.99ドル/月、1年で19.99ドル/月となっています。

要はお金を払ってネイティブが自分の発音の問題を指摘してくれる、というだけのサービスですが、オンライン×発音というありそうでなかったユニークなサービスだと思います。DMM英会話等のオンライン英会話でも発音練習は出来ますが、特に非ネイティブ講師の場合質のバラつきが大きいですし、全般的に発音についての指摘は甘い印象です(大きく間違えない限り、Your pronunciation is excellentと言ってくれる講師がほとんどだと感じます)。一方、対面での発音矯正のスクールはありますが、10万円単位で料金が発生するので軽い気持ちでは手を出せないですし、日本で受ける場合は(pros/consあるとは思いますが)基本的には日本人講師に教えてもらうことになります。

自分の場合、私費で留学する身として金銭的な余裕はあまり無いですし、折角ならアメリカ人からフィードバックが貰いたいという気持ちもあり、利用を開始した次第です。

Speechlingのメリット/デメリット

◆メリット

  • 自分の発音の問題を特定出来る
  • 24時間以内にレスポンスが来るので毎日のルーティーンに組み込みやすい
  • 価格が安い

◆デメリット

  • どこを間違えたか(結果)は指摘してくれる一方で、その理由、やるべき練習等の解説は無い

Speechlingではフィードバックと言っても「Rが聞こえない」「materialの発音が違う」といった5-10秒の録音が吹き込まれてくるだけです。即ち、「自分の発音のどこが間違っているか分からない」という問題は解決してくれる一方で、原因の特定とアクションプランは自分で考える必要があります。その為には、① 発音記号を読める ② 英語のスペルと発音の主なルールを理解している、という2点をクリアしていないとかなり非効率になる為、Speechlingをやる前、若しくは並行して発音に関する本を読む必要が発生します。自分の場合は、2か月ほど前に以下2冊を読み、習熟度をSpeechlingで確認する様な使い方になっていますが、正しい順序だった様に思います。

 

 

 実際に1か月利用してみた振り返り

私の場合は、毎朝、前日指摘があった例文の再録音+30例文をルーティーンとして行っております。指摘があった単語は即座に「(単語)+発音」でgoogle検索し、ヒットしたサイトで正しい読み方を確認した上で再録音、としております(以下サイトがよくヒットします)。

指摘内容はExcelに記録を付けて、以下の様に項目別に指摘内容を分類しています(Rは母音的要素があり、誤り回数も多いので項目を分けました)。

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誤りの傾向を踏まえた発音改善のパターンは以下2通りあると思われます。

  1.  誤りを認知したことで直ぐ改善するパターン
    上記「認識誤り」は、今まで誤って発音を認識していた単語を示しています。例えば、material(mətíəriəl 「マティアリアル」に近い)、sugar(ˈʃʊɡər arではない)、evening(íːvniŋ 「イーヴニング」に近い)等が含まれます。多くはカタカナ英語に引っ張られて勘違いしている単語ですが、これらは正しい読み方が分かればすぐに直せます。
    また、「認識誤り」以外に含まれるミスでも、子音の連続が上手く言えていない(drinkやtree)、Pの破裂音が弱い(popcornやplay)、文中のrを発音できていない(yesterdayやsurvive)等については、改めて指摘を受け、少し練習すればすぐに改善しました。
  2.  正しい音が出せる様に練習が必要となるパターン
    自分が指摘を受けた音をグラフにしたところ、発音のミスは日本人がしばしば苦労している、RとL、NGに集中していることが分かりました。これらは相当気を付けながら発音していても指摘を受けてしまっているので、そもそもの発声から改善する必要があるものと思われます。上記のAmerican Accent Trainingやyoutube上の発音解説動画を見ながら、根気強く発音を直していくつもりです。f:id:shoshimin:20200516190211p:plain
終わりに

自分は大学時代から英語の発音に関する書籍を何冊も読んで来ており、「喉で発音する」「舌の位置は前歯の後ろ」という記述を見て挑戦するものの、正しい音が出せているか分からない暗中模索状態での勉強が続いてきました。speechlingはこの点をクリアしてくれるので、かつてより手ごたえを感じながら発音の改善に取り組めています。同じような悩みを抱えている方は、是非参考にして頂ければと思います。