小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

内向的な人が、どうやって外国人と心を通わせるか?

キラキラツイート/ポストに隠れてあまり語られないMBAの本質情報として、本当に仲の良い友人を作るのは容易ではないということがあります。海外経験がさほど多くない日本人と話していて、高校・大学・会社同期のように、共通の話題で一頻り盛り上がってたら深い友達に、というのはそんなに無いとの話を何度か聞きました。

自分自身はどうかというと、この手のアメリカっぽいパーティーに投入されたとしても私は全然パフォーム出来ないですし、そもそもこの手のやつはそんなに参加していないです。そんなわけで、典型的な現地のSocial Eventで活躍できない人が、どうやって心が通う友人を作るのか?というのが本日のテーマです。

「別にキャリアの為に来ているし」「授業を頑張れば良い」といった意見も最もなのですが、仕事でも学業でも、目の前の相手の心は掴めたほうが良いに決まってますし、何よりその方が楽しいです。私も模索中の身ではあるのですが、最近意識しているTipsを以下で共有します。

言い出しづらい話題を正面切って切り出す

まずは、皆が浅い、手探りの話題をしている中に、「それ聞いていいんだ?」と思われる話題をぶち込む、という作戦です。巧みな言い回しや気の利いたユーモア、鮮度の高い話題といった部分で外国人のハートを掴むのは至難の技ですが、Topicチョイスでその場のリーダーシップをとるのは十分可能です。具体的には、「恋愛」「米国/留学生の分断」「Capitol hillへのトランプ支持者乱入事件」「大学ってリベラル過ぎて言いたいこと言えない雰囲気ないか?」「アメリカって中国にGDPに抜かれるけど、その辺どう思ってるの?」等々です。

大抵、そんなに仲良くない人同士が話す話題は自分の経歴や履修している授業、就活の状況といったところですが、そんな中で、相手の目を見てでかい声で、聞きづらい話題をぶち込むと、その場の熱というか、雰囲気はガラッと変わります。その話題だけで、1-2時間は平気で皆で話し続ける、ということも珍しくないです。もちろん失礼に当たらないように時と場を選ぶ必要はありますが、対面・少人数で話している時は特に問題なく、多くの人は真剣に答えてくれます。

この言い出し辛い話題を面と向かって切り出すというのはアメリカ人の友人に習ったテクニックで、彼からは初対面で「日本って原爆投下されたことどう思ってるの?」と聞かれて面食らったことがあります。こんなこと聞いてしまう奴がいるんだと驚いて指摘したところ、「アメリカはPolitical correctnessが定着しすぎて、真摯な気持ちで本当に興味のある話題を持ち出すことが出来ない雰囲気があるが、自分はBullshitだと思っている」との答えを受けました。これは実際その通りだなと感じています。

参加するよりも、企画する

MBAに来ると企画は無限にありますし、KelloggみたいなWetで学生数も多い学校だと尚更で、365日毎晩パーティーすることも可能だと思います。ただ、そういった場所で全く新しい友人と意気投合する、というのは思いの外少なく、実際は既に知り合っているメンバーで寄り集まって話す、ということになりがちだと思います。いわんや、余程の実力者じゃなければ、イベントの輪の中心になる、なんて相当ハードルが高いです。

幾つかこうした経験を経て思っているのは、イベントは参加するよりも、企画するほうが実りが大きい、という点です。企画段階でのドタバタを乗り越えていく中で企画者サイドで結束が生まれますし、なんといっても、イベント当日、多くの参加者がホストを目掛けて近寄ってきてくれます。先日はKelloggで日本酒についてのイベントを開きましたが、日本酒や日本料理、日本のゲーム等、自分の土俵で話すことが出来ました。

別に日本に限定する必要はないのですが、国のコンテンツへの関心×そのコンテンツを発信する人の数という2軸で見た時に、日本はコンテンツ力は結構高い割に、中国・インド・韓国等と比べて発信者の数が圧倒的に少ないという需給ギャップがあるので、日本人的にはなんとも企画しやすい状況があります。使えるものは何でも使って、友人を増やしたり、距離を縮めたりしていけばいいと思います。

最後に

留学を通じて、肌の色や言語は違えど、人間は同じ様なことで笑い、怒り、悲しむということに改めて気づかされました。そして、それを通じて、安易に国という大きな括りでまとめて他人を論じることを気をつける様になりました。

前職の商社は駐在員が多い会社でしたが、「インド人は仕事をしない」「ラテン系は時間を守らない」と小馬鹿にする人も残念ながらいました。が、これは「日本人は全員アニメばっかり観ている」って言っているのと同じレベルです。色んな国の人と話し込んで、気が合う人もいれば気が合わない人間もいるということに気付ければ、安易に一般化して論じることはなくなるのかな、とも思います。

私もまだまだ模索中ですが、少しずつ終わりが見えてきた留学生活の中で、大切な友人をもう少し作っていけたらなと考えています。