小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

アンケートを使ってサウナーを分類する

サウナブームと言われてしばらく経ちますが、その勢いは留まることを知りません。Googleトレンドで「サウナ」と検索してみると、2019年頃から火が着いたサウナブームは一旦コロナ禍で落ち込んだものの、2020年の6月頃には盛り返し、右肩上がりの上昇を続けています。

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その中で一つ言及すべきは、サウナの楽しみ方の多様化です。TVや雑誌のサウナ特集を眺めると、「サ飯」「サ旅」「美容」と、サウナを震源として、サウナに行く目的は色んな方向に広がっています。

そんな今だからこそ、今般、サウナーを対象に、緊急アンケートを実施しました。「あなたがサウナに行く理由」を15項目、5段階で評価してもらって、そのデータに基づいて、サウナーのタイプを6種類に大別したというのが、本記事の趣旨です。「昭和のサウナ好きおじさん」「サウナ女子」なんてステレオタイプに基づく分類が色んなメディアで散見されますが、データを統計的に見ていくとこんな風に分けられますよ、と新しい視点を提示できたら嬉しいです。

アンケートの概要

アンケートは以下の形で実施しました。結果のリンクもありますので、興味ある方は是非御覧ください。 

  • 実施日:2021年10月23日~10月27日
  • 回答募集経路:日本サウナ総研Twitter、サウナ関連のFBページにて告知
  • 回答数:357

どのように分類したか?

細かい話が多くなるので、詳細は別記事にまとめました。興味ある方は見てみてください。

 大まかな流れとしては、

  1. サウナを利用する目的に関わる15個の質問を、5つの共通要素に絞り込む(因子分析と呼ばれる手法)
    15個の質問で分類していると埒が明かないので、サウナに行く目的を以下の5因子に大別しました。
    • Beauty(デトックス代謝改善・ダイエット・美肌と強い相関)
    • Work Performance(脳のリフレッシュや精神面の安定、整いの快感と強い相関)
    • Fun Experience(サ旅やサ飯、休憩スペースの利用、整いの快感と強い相関)
    • Health(肩凝りや腰痛、睡眠の質改善と強い相関)
    • Friendship and Coworking space(コワーキングスペースの利用やサウナを通じた友人との交流と強い相関)
  1. 5つの因子で各回答者を評価して、近い傾向にある回答者同士をグルーピングしていって、6セグメントに分類
  2. 最後に、各セグメントのサウナについての支出・性別・年齢等の傾向を分析して、どんな人達がそのグループに多く含まれているかを確認

その結果が以下になります!

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各セグメントの説明

まずは、単語の定義から。

  • 比率:外れ値を除いた、350の回答者を分母、各セグメント人数を分子として計算
  • 支出額:各セグメントの回答者の、中央値(上から並べていって真ん中にいる人の支出金額)を使用。平均を使うことも考えましたが、ハードコアサウナーが月に数万円を使う為平均額は中央値よりかなり大きくなり、肌感と合わないと思い不採用
①旅人(21%)

「旅行とセットでサウナを楽しみたい」「サウナ施設の休憩スペースでリラックスしたい」といった項目に高い点数をつけたグループ。女性、30代に多い。

②体調回復(21%)

「肩こり・腰痛を軽減したい」「深い睡眠を得たい」といった項目が高かったグループ。男性・30代に多い。

③完全満喫(19%)

15の質問項目全てに高い数値をつけていたグループ。40代、50代に多い。お金を一番使っているのはこのグループでした。

④Beauty(17%)

「サウナの美肌効果に期待している」「サウナで代謝を良くしたい」等々、美容関連の項目に高い点数をつけたグループ。女性に多い。

ビジネスパーソン(15%)

「頭をリフレッシュして仕事や勉強のパフォーマンスを上げたい」「気持ちを落ち着けて、精神的に安定したい」等に高い点数をつけたグループ。男性・20-30代が多く、高学歴の比率が高いグループでもありました。

⑥付き合い(7%)

全体的に点数が低かったものの、「サウナ施設のコワーキングスペースを使いたい」「サウナやサウナ飯を通じて仲間たちと交流したい」といった項目には比較的高い点数をつけたグループ。50代に多い。

最後に

如何でしたでしょうか。大胆にサウナ市場を6分類してしまいましたが、今回実施したアンケートに基づくとこうなる、というもので、分析には限界も存在することもご留意頂けますと幸いです。アンケートの対象はサウナ総研のフォロワーやFBのサウナグループに所属する人だった為、サウナへの関心が比較的高い・且つSNS利用者中心のため比較的若い方が多い、等の偏りがあるものと思われます。とはいえ、何かしら示唆を与えられていたら嬉しいです。

サウナーの皆様におかれましては、自分がどのセグメントに属するかなんて考えてみたら、面白いかもしれないです。分析の性質上確実にこのセグメント!と言い切れる訳でもないですが、Appendixに入れた各質問の平均得点を見れば、大体自分がどのセグメントになりそうか想像ができると思います。

サウナ施設で働かれている皆様におかれては、どのセグメントをターゲットにしているのか、彼らの典型的なバックグラウンドや嗜好を踏まえて、お店づくりや宣伝をしていくと、より人気を高めることができるかもしれません。

最後に、感想や分析の改善点等、お気づきの点あればコメント大歓迎です。一緒にサウナ界隈を盛り上げて行きましょう。以上です。

Appendix

各セグメントがどんな人達か詳しく知りたい方は、以下のデータを見てみると良いかと思います。

各因子、セグメント別平均点

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各質問、セグメント別平均点

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性別毎の各セグメント比率

Body recovery=体調回復、Perfect Mankitsu=完全満喫、Traveler=旅人です

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世代毎のセグメント比率

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