小市民ブログ

KelloggってMBAを出てアメリカで移民サバイバル生活をしています。サウナが好きです

Leadership and Organizationを受講した感想

KelloggではFall Quarterが始まる手前2週間ほどの期間をPre-termと呼んでおり、ここで初めて単位が出る授業が始まります。この期間で履修していたLeadership and Organizationを本日全て受け終えたので、一区切りついたところで振り返って置こうと思います。と言いつつ、Honor Codeなるルールで授業内容をあまり仔細に公開してはならない様で、学んだ理論やケース等は触れない形で書いていきます(一瞬載せていたAccounting/Business Analyticsの授業メモも同じ理由で削除しました)。

Leadershipの授業を通じ学んだ点
  1. 米国式授業やコミュニケーションに慣れる良い助走期間になった
    授業開始時点では留学生の9割がEvanstonに来れていないという特殊状況下、時差の関係で留学生のほとんどは別の時間帯で授業を履修していました。翻って私の授業はタイからの留学生1名と私を除いて(国籍は違うかもしれないものの)基本的に全員がアメリカネイティブで、いきなり圧倒的マイノリティを感じる経験となりました。教室に入るとそこはまさに洋ドラで見たアメリカの教室そのもので、全員ひとり残らずSmall Talkに興じる中、最初は輪に入って行けず思い切り浮いてしまうという、悲しいスタートになりました。授業自体もハードスキル系の答えがあるものではなく、アイディアベースで議論が進むことも一層発言を難しくし、最初はかなり萎縮してしまい、自分大丈夫か?と自信を喪失しました。

    とはいえ、数回授業を重ねる中で要領を掴み、授業中の発言も慣らすとクラス平均ぐらいは出来ていた様に思います。Kelloggの授業初の発言は「アリババ創業者、Jack Maが起業するまでにしていた仕事は?」という教授の問に対し"He was an English teacher!"と返したもので、渡航直前にJack Maの自伝を読んでいた幸運に感謝しました。その他、文字に落とすと些細なことですが、クラスメイトとのSmall Talkに参加、寮への帰り道でクラスメイトに話しかけて友達を作る等、内向的な自分としてはComfort Zoneから出る一歩を踏み出すことが出来たようには思います。

    授業を通じて学んだ基本的なサバイバル戦略として、ディスカッションでもグループワークでも、とにかく先手を打つことの重要性を感じました。議論で一番最初に話すのは実は一番簡単且つ恐らく結構Valueがあることで、周囲が様子を窺っている中、授業を聞いていれば普通に分かることを伝えるだけで役割が果たせるので、議論が拡散する前にまずは自分から話すのが肝要。チームで課題が与えられた時も、議論のたたき台とスケジュールを自分が作ってチームで合意、Zoomのセッティングまでやることで、その後の議論が自分のイメージをベースに進められ、以降の苦労がかなり減りました。話しかけるのを待つ、役割が与えられるのを待つという場合、言語・文化面の不利+米国の学校の経験がない中で意図を理解して反応するということが求められ、ハードルが3段階ぐらい上がるので、Fall Quarterでも先ずは機先を制することを意識したいと思います。

  2. 米国MBAの視座の高さを学んだ
    こちらは当たり前ではあるんですが、MBAでは議論の視点がCXOになること、それを当然のものとして受け入れている同級生に多少のギャップを感じました。彼らは卒業後、戦略コンサル/投資銀行/PE/VC/Start-up/起業等々、何れにせよマネジメントに関与する人が大部分の為当然といえば当然ですが、日本企業の一若手社員だった身としては多少慣れない感覚があります。例えば、「部門長が上げてきたデータにBiasがかかっており、CEOとして正しい意思決定が難しい中でとるべきアクションは?」といった議論で、自分自身はその部門長の部下の部下の部下の部下ぐらいのLayerで仕事していたので、いきなりCEO視点と言われてもイメージし辛いのが率直な感想です。Post-MBAを見据えてマネジメント視点の意思決定を学びたい、というのも留学理由の一つではあったので、2年間を通じて少しずつマインドセットも変えていければなと思います。

何れにせよ、大きなトラブルなく一つ授業を終えられたことに安堵しています。又、日々新しい刺激/学びがあり、今現地でMBAを経験できていることを、幸運に思っています。これから授業/Club/Recruiting等々、経験の幅が広がっていくことになりますが、一つ一つ振り返ることを忘れず、大事にこの2年間を使っていければなと思います。